ニュージーランドの歩き方に執筆したコラム「ニュージーランド移住までの道」
*ガイドブック「地球の歩き方」の公式サイト「ニュージーランドの歩き方」に連載したコラム「ニュージーランド移住までの道」の再掲載です。
完全英語環境での初仕事
前回までの話
大学でマスコミ学科(メディア&コミュニケーション)在学中に1年間休学してワーホリでニュージーランドへ。帰国して大学を卒業し働きながらもニュージーランドが大好き過ぎて観光だけじゃ物足りず、生活もしたくなり、何度かNZへ渡航した後2008年に再び3か月クライストチャーチへ戻ってきた。そこで思わぬジョブオファーがあり…
大学でマスコミ学科(メディア&コミュニケーション)在学中に1年間休学してワーホリでニュージーランドへ。帰国して大学を卒業し働きながらもニュージーランドが大好き過ぎて観光だけじゃ物足りず、生活もしたくなり、何度かNZへ渡航した後2008年に再び3か月クライストチャーチへ戻ってきた。そこで思わぬジョブオファーがあり…
憧れのニュージーランドでのラジオ局での仕事。
職種はプロデューサー、いわゆるスタジオエンジニア。
私以外は全員英語ネイティブ(外国人の人はいる=イギリス人)で、最初はドキドキだった。
とはいえ少し前まで日本で成田空港でフルタイムの仕事をしていたから英語で働くことに抵抗は全く無かった。
成田空港では到着ゲートのすぐ近くにカウンターがあったから、人の波がダーッと来てほとんど一日中英語で話していたから鍛えられた感が。
ニュージーランドのラジオ局の仕事が始まって、勤務時間が終わると「早く帰ってもいい」って言われたけど、まだまだやる事はいっぱいあるし、少しでも早く仕事を覚えたくて…。
仕事内容は各ラジオ番組の収録と編集(スタジオでのパソコン作業)、それに手があいたらなんでも雑用を手伝うところから始めたんだ。そして少しずつラジオ局のメインシステム管理についても教えてもらった。
これは学ぶまでに時間がかかるけど、教えてもらいながら実践することで使えるようになっていくのが楽しい!
絶対に間違えられないプレッシャーがあって何度も確認するシステムを考えたりも。
1つ間違えればCMが流れなかったり、正しい番組が放送されないということが起こってしまうから責任重大。
毎日とにかく忙しかった!例えば、朝一で環境番組の電話インタビュー収録が2本連続であって、それが終わるころには次のクライストチャーチ地元のキウイが俳句・短歌を楽しむグループのインタビュー。その後も次から次へと収録が・・・
一段落ついたら、今度はラジオ局20周年記念イベントで流すオーディオの編集。
お昼を急いで食べて…午後にもサモアの番組のCM収録、編集、映画評論番組の収録、編集などずーっとプロダクションでの仕事が立て続けにあって・・・
収録の合間にブロードキャスターにデジタル音声編集のトレーニングをしたり、ラジオ番組のコンテンツ制作のアドバイスをしたりさせてもらえるようになったりと、毎日少しずつ業務内容が増えていった。
一日中いろんな人に会うから、ニュージーランドに来たばかりということもあり最初は夜帰るころには疲れて熟睡。
放送局のスタッフの中で英語ネイティブじゃない人は私だけ。もちろんEメールも電話取るのも会議も全て英語だから、とにかく引けを取らないように毎日必死だった。なにせ英語は出来て当たり前の世界だから、最初はプレッシャーを感じていた。
感じていたのは自分だけで周りの人は特に気にせず早口で話しかけてくれるのもまた嬉しかった。
これまでは、見た目が明らかに外国人だから、みんな無意識で外国人扱い?してたし、英語も完璧じゃなくて当然だとそういう目で見られてたけど、仕事となるとそうはいかない。
ここで仕事してるからには、英語は話せて当然だから、外国人扱いされない!
普通のネイティブの話すスピードで、相手は話が分かるものとして話しかけられるのは、今までのニュージーランド生活とは明らかに違うものがあった。
出来るだけ英語を聞き返さないようになりたいから、ミスプリントの紙を集めて家に持って帰って、そこにある分からない単語やイディオムをホームステイ先で辞書で調べての繰り返し
初めてこうやって本格的にニュージーランドの会社で働いてみて、気付いたのが…
・真面目な会議中にもジョークが飛び交ってる!
・英語に敬語は無いから、ビジネスでもわりと打ち解けて話せる
・政府機関(勤め先はニュージーランド政府からの資金で運営してる)から偉い人が来ても、みんな下の名前で呼んでフレンドリー
・有休が取りやすい!(私について教えてくれてるキャロラインは、ついこの前2カ月休んでイギリスへ行ってきた)
・ONとOFFの使い分けがうまい(集中して仕事するけど、帰る時間になったらすぱっとそこでやめて帰る!それで気分をリフレッシュして、次の日また集中して頑張る)
仕事を通してよりニュージーランドが見えてきて、ますます移住したくなってきた!!
ラジオ局での仕事も、本当は短期間だけの予定だったけど、もし良かったらもう少し働いて欲しいって言われて・・・。
この時はどうしようか迷った。
せっかくの貴重な3ヵ月の滞在、将来の永住を考えて情報を集めるために来たのに、永住に繋がる可能性の低いところで3ヵ月全て使うべきかって。それに友達も作りたかったから語学学校にも行きたかったし・・・
それで夫とも相談して・・・
たとえボランティアだったとしてもここで働くことが英語の勉強に相当なってるし、海外での仕事の経験にもなるし、色んな人と知り合うことができるからそれ自体も将来の移住のきっかけになるかもって、結局ニュージーランド滞在3カ月の全てをこのラジオ局での仕事に使った。
すごくラジオと英語の勉強になった濃い期間だった・・・!
そして3ヵ月の滞在もあと少し、もうすぐ帰国って寂しく思ってたある日、まさかの展開に!
なんと、それまでプロダクションの仕事をしていたキャロラインが、イギリスに帰国することになって・・・
3ヵ月間の努力と、今まで6年間ラジオ番組を作り続けてきたこともあって、ラジオ局でフルタイムで働かないかってフルタイム(正社員)のジョブオファーをもらった。
ワークビザを申請して、このままニュージーランドに移住しないかって。
もう夫はアメリカでの仕事を決めていたから、アメリカに行ってからニュージーランドに来るつもりだったからこのタイミング!?と思ったけど、目標は大好きなニュージーランドに移住すること。
ただ今回の滞在は、3ヵ月のつもりで来てたからニュージーランド移住の準備はできていなくて、一度日本に帰国して、準備してから改めてくることに。