地震

CTVビルの調査レポート発表

2011年2月22日にニュージーランドのクライストチャーチで大地震が起きてから約1年10ヶ月、
なぜCTVビルだけがあんなふうに倒壊してしまったのか?
これについて、Canterbury Earthquakes Royal Commission(王立委員会)の報告書が公表されました。
 

地元の人たちも「なぜあの建物だけあんな崩れ方をしたのか?」ってみんな疑問に思ってたよね。

完全に倒壊した建物ってそんなにないし、崩壊した建物のほとんどが歴史的な建物やレンガ造りの建物。
それなのに、見た目の古くないCTVビルがなぜ?ってほんと疑問だよね。

地震発生から数十分後、徒歩で避難して帰宅する途中に見たCTVビルディング
ニュージーランド大地震
この時は、まだ消防車が来る前。
あまりの出来事に、今見ているものが現実なのか分からない感覚だった

今日のクライストチャーチの新聞The Pressの一面

ええ!!っていう位多くの問題点が掲載されてたよ。

・1986年に建物をデザインした際、複数階の建物の設計をしたことがない人が担当、設計過程にもほとんどスーパーバイズされることはなかった

・ビルの建築許可を出す市役所職員は、ボスに建築許可を出すようにプレッシャーをかけられていた。
レポートによれば当時の市の建築基準ですら満たしてなかったから、この時点で許可を与えるべきではなかった。

・建設のマネージャーは、偽のエンジニアの資格を使って経歴を偽っていた。
このマネージャーはしっかり建設の監督していなかった。

・1990年に構造の問題が発覚したけど、ちゃんと直さなかった。

・2009年の9月の地震後に、緑のプラカード(建物に入っても大丈夫)が貼られた

 

建物をデザインした人の能力不足、ちゃんとそれをチェックされてなかった、許可を出すべきではないのに建築許可が出た、ってそれだけでもびっくりなのに ニセの経歴のエンジニアって??
あまりにいろんなミスが重なって倒壊につながったんだね……。

地元の人たちとも話したけど、
「あの立派な建物が崩れるなんておかしいと思ったよ。
調査でいろんな項目が出てくるたびに、やっぱり何かあると思った!!って感じるよね」
って言ってた。

この新聞記事を読みながら、なんともいえない気持ちに…。

ほんとあってはいけない問題けど、これを期に建築業界が引き締まって、これから二度とこんなことが無いようにしてほしいよね。